かつて老人福祉をはじめとする福祉は措置制度として実施されていました。福祉サービスの利用者は、所得に応じて費用が徴収されますが、原則的に公費負担でした。しかし、2000年4月の介護保険制度の導入によって、社会福祉は大きく変わりました。実施前から今日まで、福祉や介護に関する話題を新聞やテレビで見かけない日はありません。ケアマネージャーやホームヘルパーなどは、介護保険の運用にあたって必要不可決な職業なのです。
そのため、介護専門職の資格は注目度が高くなるばかりです。こうした関心の高まりは、一過性の現象ではありません。日本が高齢社会から超高齢社会へと加速していくのは、まだこれからなので、福祉や介護、医療サービスへのニーズは一層切実になります。そのため、施設整備や人材育成などの対策を急がなければならないという危機感があります。
福祉や介護はビジネスとしても大きな需要が見込める成長産業なので、不況や就職難が長引く中、今後は福祉や介護の仕事に活路を見出す人も増えることに期待したいものです。介護業界は、資格があれば就職しやすく、年齢や性別によって不利な扱いを受けることは滅多にありません。福祉や介護の仕事は決して楽なものではありませんし、資格も簡単に取得できるものではありませんが、努力次第ではキャリアアップも可能です。資格を取って、専門職への道を極めると、いくつになっても長く続けられる魅力的な仕事なので、興味のある人はぜひ注目してみてはいかがでしょうか?